Yanmar
企業ブランドの進化と時代の変化に応じたキャラクターデザイン刷新
昭和世代に親しまれてきたヤンマー社のキャラクター『ヤン坊マー坊』が、グローバルかつ先進的なブランドイメージに合わせてリニューアルされました。この刷新プロジェクトでは、btraxの協力のもと、ヤンマー株式会社取締役ブランド部長(CBO)の長屋明浩氏を中心に、社内外の関係者が協議を重ね、新たなデザイン案を3つ策定しました。
このプロセスでは、ヤンマー社の『インクルーシブブランディング』戦略に基づき、幅広い意見を反映するため一般投票を実施。最終案は、社員や顧客、さらには若年層を含む多様な層からの支持を得て決定されました。新キャラクターは地上波テレビやYahooニュースをはじめとする多くのメディアで注目を集め、ブランド認知度の大幅な向上に貢献しました。
INDUSTRY
産業機械メーカー
TARGET MARKET
日本・グローバル
DELIVERABLES
プロジェクト企画・提案・進行 クリエイティブディレクション・制作 プロモーション戦略立案
Challenges
「ヤン坊マー坊」をグローバルで先進的な企業イメージに合わせて刷新
幅広い世代に受け入れられるデザインの実現
「インクルーシブブランディング」戦略に基づく多様な意見の反映
新キャラクターによるブランド認知度の向上
Our Approach
外部クリエイターとの協働で新キャラクターコンセプトを設計
社内外関係者によるワークショップでアイデアを具体化
多数のラフスケッチから3つの最終案を選定 、一般投票(76,568票)で最終デザインを決定
映像化、楽曲制作、SNS活用など総合的プロモーション戦略を展開
グッズ展開やミュージアム活用等の長期的ブランド戦略を計画
CREATIVE PLANNING
全体のコンセプト設計
第8世代までの歴史の中で丁寧に定義されてきた『ヤン坊マー坊』のプロフィールや性格を尊重しつつ、ヤンマーが目指す新たな企業イメージを反映するためのキャラクター刷新が進められました。このプロセスでは、クリエイティブディレクターである引地耕太氏も参画し、新キャラクターのコンセプトを改めて定義。デザインの核となる考え方を整理し、ブランドの進化を支える軸を明確にしました。
IDEATION
ヤン坊マー坊のコンセプト設計とデザインの方向性策定
ヤンマー社デザイン部の皆さま、外部クリエイティブディレクター、そしてキャラクターデザインを手掛けたアーティストYKBX氏とともに、アイデアのブレストを積極的に行いました。リニューアル後のヤン坊マー坊がどのように生まれ変わり、アニメの物語の中でどのように活躍するのかを具体化するため、詳細なコンセプト設計を共創的に進めました。このプロセスではワークショップ形式を取り入れ、活発な議論を通じて新たなキャラクター像とデザインの方向性を明確化しました。
DESIGN CREATION
ラフスケッチとデザインの絞り込み・制作
ワークショップで生まれたアイデアをもとに、ラフスケッチを作成。その後、関係者全員でディスカッションを重ね、フィードバックを反映しながら数多くのデザイン案を検討しました。最終的に、デザインの方向性をA・B・Cの3案に絞り込み、それぞれの案をブラッシュアップし、完成形へと仕上げていきました。
PUBLIC VOTE
一般投票
新キャラクターデザインの最終決定にあたり、社内だけでなく、『ヤン坊マー坊』を応援してきたファンの方々や今回初めてキャラクターを知った人々を含む幅広い世代の意見を反映するため、一般投票を実施しました。投票期間は2023年11月16日から12月7日までの約3週間にわたり、合計76,568票が集まりました。その結果、49,628票を獲得したB案が新キャラクターとして採用されることとなりました。
NEW DESIGN REVEAL / PROMOTION PLANNING
新キャラクターのお披露目 / 映像プロモーション
選定された新キャラクターは、当初正面の基本ポーズのみの状態でした。これを動きのある形でお披露目するため、アーティストYKBX氏のディレクションのもと映像化を実施。さらに、この映像に合わせた楽曲制作も進められました。ヤンマー社CBOの長屋氏のディレクションを反映し、楽曲はcubesato氏によって新時代の到来を感じさせるワクワク感あふれる仕上がりとなりました。
完成した映像はYouTubeをはじめとする各種SNSで公開され、プロモーションを展開。その結果、リリース直後にはXでトレンド1位を獲得するなど、大きな反響を呼びました。また、Yahoo!ニュースでは2,000件近いコメントが寄せられたほか、日経新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞などの主要メディアや、テレビ朝日「グッド!モーニング」、日本テレビ「月曜から夜ふかし」などの番組でも取り上げられ、世間の注目を集めることに成功しました。今後は、グッズ展開やヤンマーミュージアムでの活用も予定されています。
TEAM
チーム
Brand Direction: Design Office, Branding Division, Yanmar Holdings Co., Ltd.
Project Producer: Brandon K Hill (btrax)
Project Lead: Mitchy Kaneko (btrax)
Creative Direction / Art Direction (Release KV) : Kouta Hikichi
Visual Direction / Character Design / Art Direction / Director (Release PV): YKBX
Sound Design (Release PV) : cubesato
Planner / Designer: Mari Kimata (btrax)
Manager: Yuji Ozawa (btrax)
KEY ResultS
5,000以上のコメント
30以上のメディア掲載
地上波のテレビ番組で取り上げられる